【個人的読書感想文】ブレインメンタル強化大全

新型コロナウイルスの感染拡大によって、私たちの働き方や生活は急激に変化した。そのような変化に伴い、落ち込みやイライラ、不安を経験したり、体調不良を自覚したりした人は多いのではないだろうか。その結果、仕事のパフォーマンスが落ちてしまった人もいるだろう。

この本は、パフォーマンスが上がるように、運動、睡眠、生活習慣、休息などの分野に分かれて、説明されている。すぐに実践できる内容なので、読んでみる価値はある。

○睡眠不足は、体に悪い。多くの人が知っていることだ。では、睡眠不足にはどのような弊害があるのだろうか。まず、病気のリスクが高まり寿命が縮むことが挙げられる。睡眠時間が6時間以下の人は、そうでない人に比べ、がんが6倍、心筋梗塞や糖尿病が3倍、うつ病が5.8倍、自殺率が4.3倍にもなる。睡眠不足は、生活習慣病やメンタル疾患のリスクと直結しているのだ。

毎日6時間以下の睡眠と7時間以上との、寿命の差は歴然としている。それだけ、睡眠不足は命を削っていることになる。1日の3分の1は睡眠に充てなければならない。長生きをしたければの話だが。

○ 睡眠環境の改善には、「生活習慣の改善」と「昼はバリバリ活動し、夜はリラックスする」の2つが有効だ。「生活習慣の改善」とは、「睡眠に悪い生活習慣」をやめ、「睡眠にいい生活習慣」を取り入れることである。

太陽の下でバリバリ働き、交感神経を発達させ、夜はリラックスして副交感神経を発達させて、深い睡眠を7時間以上とること。昼間の運動も不可欠であるし、寝る前のスマホ、テレビ、ゲームなどではなく、読書などのアナログな行動が、寝付きを良くする。もちろん寝る前のアルコール、食事にも注意。

○ 運動は、ダイエットや健康に寄与するだけではない。頭がよくなる、仕事の能力がアップする、人間関係がよくなる、若返るなど、実に15ものメリットがあることがわかっている。

1日20分の早歩きで良いという。これくらいならできそうだ。通勤の時や、ちょっと時間が空いた時に体を動かすようにしていきたい。

○ 運動すれば、成長ホルモンが分泌される。「若返りの薬」「不老長寿の妙薬」と呼ばれる成長ホルモンは、傷んだ細胞を修復し、新陳代謝を活発化するだけでなく、疲労回復や免疫力の向上、筋肉や骨の強化、若々しい身体の維持に役立つものだ。

この話は、納得した。適度な運動と適度な睡眠がいかに人間生活の中で大切かということが理解できる。

○ 運動は、メンタル疾患の予防、治療にも絶大な効果を発揮する。うつ病などのメンタル疾患において、薬物療法と同程度かそれ以上の効果が見られるほどだ。また、運動は薬物療法よりも、うつ病の再発率が低いことが明らかになっている

毎日60分のジョギングがメンタル疾患予防となるらしいが、ここまでできなくとも、毎日15〜20分くらいの散歩はしたほうが良いと思う。

○ 朝すっきり目覚められないのは、「セロトニン」という脳内物質が関係している。セロトニンは、「心の安定」「癒やし」「やすらぎ」のもととなる幸福物質だ。これが不足すると、イライラして感情が不安定になり、夜の寝付きも悪くなる。朝起きるのがつらかったり、イライラしたりするのは、セロトニン不足のためである

とりあえず日の当たる場所に出ることが大切だと知る。やはり朝の散歩が良いとのこと、朝起きて1時間以内に動くことを推奨されている。

○ 本書では、科学的根拠をもとにした、最低限押さえておきたい「健康にいい食べ方」が紹介される。

3食食べて、自炊を心がける。ダイエットなどのキツいことはやめて、栄養素をできるだけ、摂取する。菓子やアルコールなどの嗜好品は、できるだけ避けて、手作りにこだわること。

○ 新型コロナウイルスの感染拡大以後、「免疫力」を高めることに大きな関心が集まっている。「免疫力」が高いと、コロナウイルスに感染しづらい、あるいは感染したとしても無症状か、軽症ですむ可能性が高いからだ。では、どうすれば免疫力を高められるのだろうか。本書で挙げられているのは、睡眠、運動、食事、朝散歩、禁煙、ストレス解消だ。免疫力を高める食事としては、発酵食品(納豆、ヨーグルト、味噌、キムチ、漬物)、キノコ、海藻などが知られる。ビタミンC、E、βカロチンを豊富に含む緑黄色野菜や、ビタミンCを豊富に含む果物などを積極的に摂るといいだろう。

ストレスは大敵だ。いかにストレスを受けない生活をするか、誰にも圧力を受けずにゆっくりと過ごす日を週に1度くらい持っておくことも良いと思う。

心身の健康が、何をやるにも全てである。どうするか？小さな習慣を疎かにしないこと。基本的な動物としての人間生活を送ることが大切と思った。

とりあえず7時間をマイナスして生活スタイルを作ろうと思う。