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目からウロコの読書感想文 【野村克也 野球論集成】

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わたしの中でプロ野球で最強の捕手といえば、元ヤクルト、阪神楽天で監督を務めた野村克也氏だと思う。
 
著書は何冊か読んだこともある。人間の心理を読む技術、選手の観察、洞察力は優れており。いつも感銘を受けているのです。
 
先日、野球解説 の本を購入してみたので、感想を書きたいと思います。
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第一章 野球と人生
 
「優勝は強いか弱いかよりも【ふさわしい】かどうかで決まる事が多い」
 私はノートの冒頭に、こう記した。野球は団体競技である。選手が個人事業主のプロとは言え、カネで団結できるなら監督はいらない。カネだけでは団結できないから、監督の思想、哲学が重要なのだ。表に出してこなかったノートの内容を伝えたいと考えたのは、団体競技という本質から、近年の野球が遠ざかってしまったと考えたからだ。
 なぜ、私は「ノムラの考え」と題した野球ノートを書き残すことにしたのか。息子の克則(現ヤクルト一軍バッテリーコーチ)に、1つくらいは父親らしいことをしてやりたいと思った事がきっかけだった。「父に1度も遊園地に連れて行ってもらったことがない」。克則が小学校でこう話したと聞いた。【ノムラ引く野球はゼロ】などど公言していた私だが、克則のこの言葉には正直ショックだった。せめて将来克則が困らないように野球ノートを作っておこう、と思い立った。
 ところが、野球ノートをつくるに当たって「野球とはなにか」と考え始めると際限がない。選手、監督、評論家として野球に接してきたが、とりわけ、監督としてなにをすべきか考えてみた。
 
 人づくり
 チームづくり
 試合づくり
 
 行き着いた答え、監督としての仕事とはこの3つだった。
 
第一章はここから始まります、プロとしての理念であったり、人生と仕事について
野球と通じて人間を作るということに、主点を置いて書いてあります。
その中で、選手を4タイプに分けてある部分が印象に残った。
 
らしく生きるタイプ
どうやってプロで生きていくかを考えて、必死に苦難を乗り越えていくタイプ
 
意気込みだけで生きるタイプ
やる気は表に出てくるが、技量がついていかない場合がある
 
天性だけで生きるタイプ
親からもらった天分の才だけで生きるタイプ
 
自己限定で生きるタイプ
一流は無理、そこそこやれれば満足だ。
 
ほとんどの人間は「自己限定で生きるタイプ」のようだ。しかし、野村監督はつねに「らしく生きるタイプ」で生きていく必要性があると説いている。
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第2章 野球とは
野球の本質
相手の心理を揺さぶるデータの活用
スランプを脱出するためには
第3章 投手論
正しい投球フォームとは
投手の生命線、コントロールを磨くには
ストライクの稼ぎ方
第4章 捕手論
捕手は「補手」「修理工場」
捕球術
配球論
内角球
第5章 打者論
バットの選び方、握り方
素振りの重要性
スイング軌道とヘッド操作
第6章 走塁・作戦論
走塁に必要な判断力
走者が得点圏に進んだケースでの注意事項
エンドラン成功のコツ
第7章 守備論
内野手の基本
外野手の基本
誤ったシフト
 
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全体的には実践的な野球書で、1回読んだだけでは難しい内容です。
2,3回読んでみての感想ですが、まず、壁にぶち当たったら、基本に帰ること。
を教えられました。
常に原理原則を知り、自分を知り、相手を知り、今の状態を知り、そして見抜くこと、そして困ったら原点に帰ること。
 
野球をやる人にとってこれほどの技術、戦略論があるのかと感心させられる本でした。野球をやっている人は特に読んでほしいと思います。